株式会社マンダム

Azure

Azure運用・保守の新たなパートナーにBeeXを選定。頻発していた誤検知がゼロに、コストも3割強の削減

業種
製造
従業員数
300~999人

Azure運用・保守の新たなパートナーにBeeXを選定。頻発していた誤検知がゼロに、コストも3割強の削減

「ギャツビー」や「ルシード」などの化粧品ブランドで知られるマンダム。基幹システムをMicrosoftAzure(以下、Azure)上で運用してきた同社ですが、システム全般を運用・保守してきた既存ベンダーのMSPサービスが終了することをきっかけに、パートナーを切り替え。新たにBeeXのMSPサービスを選びました。これにより、頻発していた死活監視の誤検知がなくなり、担当者の負荷が軽減。さらにはコストも既存サービスと比べて3割強の削減となりました。現在は、レポートや定例会を通じてさまざまな提案を受けつつ、安定した運用を継続しています。


課題
  1. インフラからアプリケーションまでまとめて委託していた既存ベンダーのMSPサービスが終了
  2. 既存のMSPサービスは割高な上、特定の担当者に依存
  3. クラウド環境の死活監視において誤検知が多発。アラートの信頼性が低下し、運用上の課題に
解決したこと
  1. 高い技術力を持ち、柔軟な対応も可能なBeeXのMSPサービスを選定
  2. 安定した運用が実現、コストも月に3割強の削減
  3. 死活監視における誤検知の数がゼロに、担当者の負荷も軽減

既存のMSPサービスが提供終了誤検知がなく、信頼性の高いサービスへの移行が必要

「BE ANYTHING, BE EVERYTHING.」(意味:なりたい自分に、全部なろう。)をコーポレートスローガンに、化粧品や香水、医薬部外品などの製造・販売を手がけるマンダム。同社は2027年に迎える創業100周年に向けて、「成長基盤構築期」と位置付けた第14次中期経営計画を2024年4月からスタートしています。国内においては男性スキンケアブランド「aono」、女性スキンケアブランド「HOLIDEA」、男性向け美容家電ブランド「ium」といった新たなブランドを展開。また、インドネシアやタイなどアジアを中心とした海外での事業にも力を入れており、2024年3月期で海外の売上高比率は48%に達しています。さらに、2021年度からDXを本格的に推進。デジタルを活用した業務改善やRPA・生成AIによる生産性向上、AIやIoTを活用した新価値創造などに取り組んでいます。

同社の経営を支える基幹システムは、2004年に会計システムとしてERPパッケージを導入したのがはじまりで、2015年には生産、販売、購買・在庫の領域まで拡大しました。2016年から2019年にかけては、海外の主力拠点であるタイとインドネシアに展開。グローバル1インスタンス1クライアントで運用しています。そして、2020年にインフラ基盤のクラウドシフトを実施。オンプレミスからAzureへと移行しました。

基幹システムの運用・保守については、これまで大手ベンダーのMSPサービスを利用していましたが、コストが割高で、かつ特定の担当者に依存する状況が生まれていたといいます。そこで、同社は既存サービスの提供が終了するのをきっかけに、新たなサービスへの移行を検討することにしました。ITイノベーション推進部 ERP推進課 課長の宮越剛氏は「それまでは、大手ベンダーにインフラからアプリケーションまでシステム全体の運用・保守をまとめて委託していたのですが、これを機に各領域を得意なベンダーに任せて最適化を図るべきと考えました。そこで、Azureについても新たなMSPサービスを探すことにしたのですが、このときポイントとなったのが誤検知の防止です。既存のサービスでは死活監視に『Azure Monitor』を使っていたのですが、サーバーが落ちているという警告が出ているので確認すると、実際は正常に稼働中というケースが頻繁に起こっていました。このままではイソップ寓話の“オオカミ少年”のように、サーバーが本当に落ちてしまったときも『いつものことか』と見逃してしまうおそれがあります。よって、誤検知がなく、より信頼性の高いサービスへ移行する必要がありました」と当時を振り返ります。

技術的にもコスト的にも優れたBeeXのMSPサービスを選定。Azureの運用のみならず移行や導入の実績も豊富

マンダムは、2021年8月より複数ベンダーのMSPサービスについて検討。最終的にBeeXのサービスを選定しました。BeeXのMSPサービスは、監視、運用、マネジメントの3つのレイヤーからクラウド環境を24時間365日監視するサービスです。システムの異常を迅速に検知し、トラブル発生時には速やかに対応した上で専門スタッフが原因調査や復旧作業を実施。さらに、専任のサービスデリバリーマネージャーが定期的な報告や改善の提案を行い、システム運用を継続的に最適化します。監視ツールには実績と柔軟性に優れたオープンソースの「Zabbix」を採用しており、エージェントによる通信確認も行うため、検知精度も優れています。
「選定時には某大手ベンダーのサービスとも比較しましたが、技術的にもコスト的にもBeeXのサービスが優れていました。具体的には、Azureの運用実績に加え、移行や導入の実績も豊富で、信頼性が高かったですね。実は以前、基幹システムの旧バージョンのサーバーをAzureへ移行する際、BeeXに支援を依頼したことがあるのですが、移行ツールについて卓越した知見をお持ちで、かつ既存ベンダーの1/3のコストで対応いただきました。そのときの印象が強くあったことも選定の決め手になりました」(宮越氏)

2021年10月、BeeXのMSPサービスについて初期導入の作業に着手。2022年1月より本格運用を開始しました。移行に際して同社は、レポートの体裁は既存のものを踏襲することとし、マニュアルや資料、障害対応、非常時の対応などテクニカルな領域に関しても、既存ベンダーから確実な引き継ぎを求めました。
「サービスの切り替えにより運用レベルが変わってしまうことは避けたかったため、引き継ぎをしっかりやってほしいとお願いしたのですが、BeeXには膨大な量の資料をしっかり読み込んでいただき、スムーズな切り替えが実現しました」(宮越氏)

標準サービス外の要望にも柔軟に対応できる「プレミアムプラン」を採用。誤検知がなくなったことで負荷が軽減、コストも大幅減

現在、マンダムではBeeXの提供する3つのMSPサービスを利用しています。それぞれのサービスの内容については、【運用マネジメントサービス】インシデント対応状況やシステムリソースの定期報告、監視運用サービスや運用保守サービスの構成管理、改善提案【システム監視サービス】24時間365日体制でアプリケーション層のサービス監視、ミドルウェア層のプロセス監視、OS層のリソース監視と死活監視、インフラ層のインフラ監視・バックアップ監視およびエスカレーションと障害一次対応【システム運用サービス】障害二次対応、作業依頼・問い合わせ対応(同社は月30時間の枠を採用)となります。

BeeXのMSPサービスはカスタマイズが可能な特長を持ち、今回、マンダムは【運用マネジメントサービス】において「プレミアムプラン」を採用。これにより、基幹システムの死活監視を実施するだけでなく、同社独自の要件であるJP1のアラート対応やジョブの稼働報告、Azure Advisorの出力結果に基づく情報提供などをBeeXに依頼し、経験豊富なBeeXの専任エンジニアへの相談も可能となりました。
「BeeXはJP1やアプリケーションにも詳しく、標準サービス外の要望でも、まずは私たちの実現したいことを聞いた上で最適の対応をいただけるので非常に助かっています」(宮越氏)

BeeXのMSPサービスに切り替えて以降、基幹システムに関して大きなトラブルは起こっておらず、順調に運用が回っています。従来の課題であった死活監視における誤検知の数もゼロになり、担当者の負担が軽減されました。ITイノベーション推進部 ERP推進課 スペシャリストの飯尾祐美氏は「システム全体のエラーログも、不必要なものを出力しないようにした結果、メールによる通知は1日数件で収まるようになりました。また、以前はサーバーが落ちた際には夜中でも電話がかかってくることがありましたが、現在は障害の一次対応までBeeXにお任せしているので、サービスの再起動程度なら対応したというメールが届くだけで済みます。これにより迅速な復旧が実現し、夜中の電話もなくなりました」と語ります。

運用マネジメントサービスにおいては、月次レポートの提出と月1回の定例会を通して改善策の提案を受けています。この点についてITイノベーション推進部 ERP推進課 主幹の諸木宏哲氏は「基幹システムにとらわれることなく、幅広い領域でご支援いただいており、コスト最適化や運用の効率化につながる提案をいただくこともあります。また、Azureのリソース状況や設定を分析する『Azure Advisor』の出力結果から有益な情報を提供いただくこともあり、非常に助かっています」と述べ、ITイノベーション推進部 ERP推進課 主幹の齋野紗織氏も「月次報告会でJP1に関する相談をBeeXにした際も、詳しいエンジニアの方から的確な説明をいただきました」と語ります。
コスト面の効果も小さくありません。同社がBeeXのMSPサービスに切り替えたことで、既存サービスと比べ月に3割強の費用が削減されました。クラウドが得意なBeeXに任せたことで、コスト面でも大きなメリットが得られ、経営層からも評価されました」(宮越氏)

将来の販売システムと基幹システムの統合に向けてBeeXによる運用支援を期待

今後についてマンダムは、現行の運用を継続しながら、必要に応じてMSPサービスの活用レベルを高めていく方針です。Azureについても、BCP対策としてDR環境の強化を検討しているとのことです。なお同社の基幹システムは、2027年にハードウェアの保守サポートが終了する販売システムと統合する計画があります。販売システムは、出荷停止などのトラブル防止や夜間バッチの障害リスクの排除など、信頼性の向上が重要であることから、統合後の運用についてBeeXに期待を寄せています。
「販売システムは出荷業務を担う重要なシステムであり、障害の発生は当社の社会的信用にも関わってきますので、Zabbixでしっかり監視していく必要があります。BeeXには今後もさまざまな相談をすると思いますので引き続きご支援をお願いします」(諸木氏)

最後にBeeXに対する要望として飯尾氏は「インフラからアプリケーションまで、インターフェースも含めてさまざまな支援を期待しています」と述べ、齋野氏も「基幹システムの販売や在庫購買の領域でJP1の設計や設定でアドバイスをいただきたいと思います」と期待を語ってくれました。

インタビューにご協力いただいた方々

  • ITイノベーション推進部 ERP推進課 課長
    宮越 剛 氏
  • ITイノベーション推進部 ERP推進課 スペシャリスト
    飯尾 祐美 氏
  • ITイノベーション推進部 ERP推進課 主幹
    諸木 宏哲 氏
  • ITイノベーション推進部 ERP推進課 主幹
    齋野 紗織 氏

株式会社マンダム

1927年に金鶴香水株式会社として設立。1970年にハリウッド・スターのチャールズ・ブロンソンを広告モデルに起用した「マンダムシリーズ」が大ヒットし、翌1971年に社名を株式会社マンダムに変更しました。「ギャツビー」「ビフェスタ」などを主要ブランドとしてヘアスタイリング、スキンケア、ボディケア化粧品等を展開。「BE ANYTHING, BE EVERYTHING.」をコーポーレートスローガンに掲げ、「自分らしく生きること」や「ありたい自分らしさ」を応援し、実現できる社会を持続的に創りあげていくようなお役立ちを目指し価値創造に取り組んでいます。

記載されている、会社名、製品名、ロゴなどは、各社の登録商標または商標です。

記載されている企業名および担当者の情報は取材当時のものです。

資料ダウンロードをしてさらにBeeXを知る

関連サービス

Service

SAPシステムや基幹システムのクラウド移行・構築・保守、
DXに関して
お気軽にご相談ください

03-6260-6240 (受付時間 平日9:30〜18:00)