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AWSへの移行手順は?移行するメリットや注意点と共に解説

AWSへの移行手順は?移行するメリットや注意点と共に解説

目次

世界トップシェアを誇るクラウドサービスであるAWS。クラウド移行を検討している方のなかには、AWSへの移行を視野に入れている方も多いのではないでしょうか?「AWSへ移行するメリットがはっきりとわからず、足踏みしている」「移行を検討しているけれど、どのように移行を進めていけばよいのかわからない」と悩んでいる方へ、この記事では、そもそもAWSとは何か、AWS移行のメリットや移行手順などを解説していきます。

AWSとは

AWSとは、「Amazon Web Services」の略で、Amazonが提供しているクラウドサービスの総称です。クラウドとは、インターネット上で、外部事業者のサーバー環境をサービスとして利用できる仕組みのことです。この仕組みを利用してAmazonから提供されている200以上のさまざまサービスのことを、まとめてAWSと呼びます。

オンプレミスからAWSへ移行するメリット

aws移行

オンプレミスからAWSへの移行にはさまざまなメリットがあります。この記事では、3つのメリットを解説していきます。

俊敏性の向上

AWSでは200以上のさまざまなサービスが提供されており、自社のニーズに合わせて必要なサービスをカスタマイズすることができます。またサーバ/ストレージの調達や設置・導入も不要となります。

いつでもシステムの導入を開始することが可能となり、システムの俊敏性を向上するのはもちろんのこと、新しいビジネスのためのシステムを初期投資なく検証することが可能となります。これにより新しいビジネスのアイデアをリスクなく検証し開始することが可能となり、企業の成長スピード向上に大きく貢献することが可能となります。

高い柔軟性とコストの最適化

クラウドサービスは使用した分だけ月額利用料がかかる従量課金制であり、その時に利用したサービスにのみ料金を支払います。オンプレミスのように「使っていないリソースにもコストがかかり続けることで費用対効果が下がってしまう」という状況を防ぎ、余分なコストを削減できるのです。

企業環境の変化に合わせて、リソースの追加や削除、変更がいつでも行えるため、アクセスが急増した際にその場でサーバーの台数を増やして障害を回避したり、アクセスのピークが過ぎたあとにサーバーを減らしてコストを削減したりといった対応も可能です。

災害やアクシデントの影響を受けにくい

AWS上に配置したサーバーであれば、複数のサーバーを複数の拠点に配置することで、自然災害やネットワーク障害などに備えられます。このような対策をとっておくことで、万が一自然災害が発生した場合でも、サーバーにアクセスできないなどのリスクを最低限に抑えられます。またAWSは、世界各国のセキュリティ機関の認証を受けている信頼性の高いクラウドサービスであるため、個人情報や機密情報漏洩などのアクシデントが発生するリスクも抑えられるでしょう。

AWS移行する手順

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AWSへの移行は、無計画に進めてしまうとさまざまな失敗のリスクが発生します。移行の手順をあらかじめ把握し、それぞれのステップを慎重に踏んで移行作業を行いましょう。

1.目的を明確にする

漠然とAWSへの移行を決めるのではなく、「なぜAWSのクラウドサービスへ移行するのか」などを考え、どのような目的でAWS移行するのかを明確にしましょう。AWS移行によって解消したいと思っている自社サーバーの改善点や移行のゴール、KPIなどについてあらかじめまとめ、担当者だけでなく社員全員が把握できるように共有します。

2.移行後のサービス構成を考える

AWSへ移行するシステムの範囲や、AWSの各サービスによってさまざまな機能があるため、自社サーバーに必須の機能や強化したい機能などを軸にサービス構成を検討しましょう。特にクラウド上へそのままシステムを移行するのか、クラウド機能を利用する新しいシステムへ切り替えるのか?といった点の検討が重要となります。

3.費用を検討する

AWSへ移行した場合のコストシミュレーションをして、自社の予算と比較検討します。AWSには、低コストで一定期間利用できるサービスやずっと稼働する必要のないサービスもあるため、料金体系を把握し、利用するサービスと利用しないサービスを明確に分けることで、低コストな運用を実現できるでしょう。

4.テスト移行をしてから移行作業を開始する

サービス構成が決定したら、システム移行・データ移行などを実施してテスト移行を行い、問題なくシステムやデータ移行できているかを確認しましょう。システム移行は、AWS専用のマネージド型システム移行ツールやデータ移行ツールなどでも実施可能です。これらのツールをテスト移行から使用し、問題がないようであれば本番でのシステム移行作業を行います。

5.移行後の運用体制を整える

クラウドへ移行して終わりではありません。システムの障害やセキュリティ問題等を早期に発見できる監視体制の準備、移行後もビジネス変化やテクノロジー進化に追随するためのクラウドに最適化された運用体制の準備、コストの可視化や最適化を実施するためのコスト管理体制など、クラウドに最適化された運用保守体制を移行前に整えておくことも重要です。

AWS移行で失敗しないために押さえておきたい注意点

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AWS移行にはさまざまなメリットがありますが、「期待していたメリットが享受できない」「かえって運用負荷が増大する」といった失敗もあります。そのような失敗をしないために、注意点を押さえながら移行していきましょう。

オンプレミスとの違いを理解する

AWSには多くのメリットがあると同時に、クラウドに最適化しないと効果が出ないこともあります。オンプレミスとの違いを理解したうえで、本当にそのシステムをAWSへ移行させるべきかの検討やAWSの特性を理解し移行後の構成・運用・移行方法を検討し最適な移行計画を立てることで、失敗を防げます。

また無駄なシステムや過剰なリソースの移行するこにより無駄なコストが発生しないか?も移行計画をたてる際に見直すことも重要です。

テストとリハーサル

システム移行において、移行テスト計画を綿密に計画し移行テストを実施すること、本番移行時の手順を整理してリハーサルを実施することで移行の失敗を防ぐことが大切です。

また本番移行時の万が一に問題が発生することを想定してコンティンジェンシープランを本番移行前に整理しておくことも安心した移行を行うための重要な点となります。

コスト管理は入念に行う

クラウド運用開始後も、サービス稼働状況に合わせてコスト管理を行うことが必要です。「気づいたらランニングコストが膨れ上がっていた」「利用していないサービスに料金を払い続けていた」ということがないよう、コストパフォーマンスは最善かどうかを定期的に確認して改善しましょう。

またAWS移行をする際には、過去のサーバー環境の廃棄を行いましょう。廃棄を忘れてしまうと、無駄なコストが発生する恐れがあります。しかし環境を廃棄してしまうと元に戻せないため、移行直後のトラブルに備えて、一定期間AWSでの運用をしたのちに廃棄すると安心です。

AWS移行の実績多数!クラウドのスペシャリスト集団BeeX

AWS移行で失敗しないためには、正しい知識を持つ専門家に相談しながら移行作業を行うことがおすすめです。BeeXは、AWSの移行においてAWS に関する技術的な専門知識とカスタマーサクセスを実証した AWS パートナーとして「 AWS 移行コンピテンシーパートナープログラム」や、AWS移行後の運用において実績と経験を持つパートナーとして「AWS マネージドサービスプロバイダー (MSP) プログラム」を取得しています。これらの実績・経験に基づき、確実なAWS移行と、移行後の最適化された運用体制を提供するのもちろんもこと、企業のIT基盤にAWSを“利用”していくだけでなく、“活用”していくためのコンサルティングサービスを提供しています。

導入事例① 京阪ホールディングス株式会社様

京都と大阪を結ぶ京阪電気鉄道をはじめ、約50のグループ会社を統轄する京阪ホールディングスは、既存サーバーOSの保守切れを機に、インフラ基盤をAWSに移行しました。BeeXでは、インフラ基盤の設計・構築、SAP ERPの開発機/検証機/本番機およびNonSAPシステムの環境を移行をサポート。これにより、運用負荷を大幅に軽減すると共に、経理業務を大きく効率化させることができました。

くわしい内容は、こちらの記事をご確認ください。

導入事例② AGC株式会社様

ガラスを軸とした総合素材メーカーであるAGCは、SAPやERPをはじめとした200以上のシステム基盤をAWSへと移行すると共に、AGCグループ向けにAWS上で稼働するシステムの標準カタログサービス「Alchemy」(アルケミー)の提供を開始しました。BeeXでは、このプロジェクトをワンチームとして支援。データ活用にまつわる悩みを解消し、事業部が分析へ集中できる環境をつくることができました。

くわしい内容は、こちらの記事をご確認ください。

まとめ

AWS移行には「柔軟性が向上する」「コストの削減ができる」といった数多くのメリットがあります。しかし、失敗に陥るケースも多いため、専門家と共に移行手順を慎重に踏んでいくことが重要となります。BeeXでは、AWS移行の実績を多く持つクラウドのスペシャリストが、企業の目的にあった環境を構築し、運用後のサポートまでワンストップで行います。「AWSへの移行を考えているけれど、相談できるパートナー企業が見つかっていない」という方は、ぜひお問い合わせをしてみてください。

AWSや、Azure、GCPへの移行をご検討の方にはこちらのホワイトペーパーもおすすめです。
ぜひご一読ください。



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