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AWSサーバー構築入門~Webサーバー構築からはじめてみよう

AWSサーバー構築入門~Webサーバー構築からはじめてみよう

目次

AWSを活用したサーバー構築は、物理サーバーやレンタルサーバーと比較すると、柔軟性、スケーラビリティ、コスト効率といった面で顕著な優位性を示します。しかし、その一方で、AWSの豊富な機能を使いこなすためには、それなりの知識が必要となります。
 本記事ではAWS初学者向けに、AWSでサーバー構築を行う手順や構築・運用の際のポイントを解説しました。以下のポイントを押さえて読み進めていただくことで、AWSサーバー構築の理解を深めることができます。

  • AmazonEC2を利用したサーバー構築の全体像から具体的な手順、そして成功への要点までを包括的に解説
  • AWSを活用したサーバー構築のメリットとデメリット
  • 自社でAWSサーバー構築を行うか、外部に委託するかの選定のポイント

AWSサーバー構築についての理解を深め、自身のビジネスに適したIT環境を構築するためのガイドとして、ご活用ください。

Amazon EC2を使ってサーバーを構築しよう

Amazon EC2はElastic Compute Cloudの略で、Amazon Web Services(AWS)が提供している200以上のサービスの中で中核となる、仮想サーバーを提供するサービスです。このサービスを利用することで、ユーザーは自分のニーズに合わせてサーバーを構築し、管理することができます。この章ではAmazon EC2の基礎についてご紹介します。

Amazon EC2とは?

Amazon EC2(Amazon Elastic Compute Cloud)は、Amazon Web Services(AWS)の一部として提供されるクラウドサービスで、仮想サーバー(インスタンス)を提供します。EC2の「Elastic」は「伸縮性・弾力性のある」という意味で、利用量は弾力的に変更可能です。突然のアクセス増加にも対応でき、高性能なコンピューティングサービスを必要な分だけ使うことができます。これにより、ユーザーは自分のニーズに合わせてインスタンスの設定をカスタマイズし、変更することが可能です。

Amazon EC2の特徴と利点

Amazon EC2の主な特徴と利点は以下の通りです。

1. 構築時間の短縮
Amazon EC2上でインスタンスを立ち上げる時間は数分あれば十分です。一方で、物理的なサーバーを購入し、設置する場合は時間がかかります。

2. 冗長化の容易さ
AWSのデータセンターは世界各地に存在し、利用するリージョンを選択できます。これにより、複数のロケーションにインスタンスを立てて障害対策も可能です。

3. 柔軟なスペックの変更
Amazon EC2では、画面上でハードディスクやメモリの増設を簡単に行うことが出来ます。データベースサーバーを長年運用しているとデータは増え続けていくので、データの保持には増設が必須となります。

4. コストの変動
Amazon EC2の料金は利用したコンピューティングリソース数やデータ送信量によって変動します。これにより、リソースの規模をすばやくスケールアップできる利点があります。

5. セキュリティの分担
AWSでは「責任共有モデル」と呼ばれる、セキュリティの責任範囲をAWSとユーザーが分担します。ユーザーは、OSやアプリケーション、データについてのセキュリティに責任を負います。
 これらの特徴と利点を理解し、適切に活用することで、Amazon EC2はビジネスの効率化と拡大に大いに貢献します。

LightsailとAmazon EC2の違い、選び方のポイント

Amazon LightsailとAmazon EC2は、どちらもAWSが提供するコンピューティングサービスですが、提供されているサービスには違いがあります。
 Amazon Lightsailは、AWSが提供しているVPS(Virtual Private Server:仮想プライベートサーバー)サービスで、コンピューティング、ストレージ、データ転送など、WebサイトやWebサービスに必要な機能を組み合わせ、一つにまとめたパッケージで提供されています。そのため、一般的なレンタルサーバーを利用するように、一つのサービスに申し込むだけでWebサイトやWebサービスを作ることが可能です。
 一方、Amazon EC2では、提供しているのはコンピューティング環境だけで、ストレージならAmazon S3、データベースならAmazon RDSなど、他のサービスを組み合わせて必要な仕様を構成し、申し込む必要があります。
 Amazon Lightsailは、パッケージごとに月額固定料金になっているので、料金がわかりやすく、予算を立てやすいです。また、一つのサービスでWebサイトやWebサービスを作ることができるので、コストを削減できます。一方、Amazon EC2の料金は従量制で使った分だけ支払うため、その月の利用額がわかりにくいという面があります。
 Amazon Lightsailは、OSやCMSなどがあらかじめ提供されていて、その中から必要なものを選択するだけでサーバーを設定したり、ブログを作成したりできます[^1^]。設定する箇所も少なく、操作も簡単です。一方、Amazon EC2は、必要なサービス構成を考えて申し込むところから始めるので、設定やサービスの作成にはある程度の知識と操作が必要です。
 したがって、初めてAWSを使用する場合や、シンプルなウェブアプリケーションをホストする場合は、Amazon Lightsailが適しているかもしれません。一方、より複雑なアプリケーションや特定のパフォーマンス要件を持つ場合は、Amazon EC2が適しているでしょう。今回はAmazon EC2を活用したWebサーバー構築の手順を紹介します。

AWSと物理サーバー、レンタルサーバーとの比較

AWS、物理サーバー(オンプレ)、レンタルサーバー、それぞれのサーバー形態は、ビジネスの規模、ニーズ、技術的な能力によって選択が異なります。以下では、物理サーバーとAWS、レンタルサーバーとの主な違いとそれぞれのメリット・デメリットについて詳しく解説します。これらの情報を基に、自社のIT環境に最適なサーバー形態を選択するための参考にしてください。

物理サーバーとAWSの違い

1. 物理サーバーとAWSの適用シーン比較:コストと性能のトレードオフ

 物理サーバーは一般的に高負荷なアプリケーションやソフトウェアの使用に耐えられるように設計されていますが、頻度の低い高負荷運用時以外はリソースが大部分使用されていない状態となります。一方、AWSのAmazon EC2は、他のユーザーの処理に影響されることなく、安全に稼働でき、スペック・容量不足の問題に対しても迅速な対処が可能です。

2. 物理サーバーとAWSのコストパフォーマンス比較:初期投資と運用コストのバランス

 物理サーバーの場合、サーバー本体や周辺のネットワーク機器に対する設備投資が発生しますが、Amazon EC2であれば不要です。また、Amazon EC2では、サーバーを稼働させた分だけ費用がかかります。これにより、繁忙期や閑散期などデータ転送量に差がある場合でも、使用した分の費用しかかかりません。

3. 物理サーバーとAWSの冗長化比較:ネットワーク設計の柔軟性

  商用環境で利用されるサーバーでは、万が一の障害でシステムが停止することがないように複数のサーバー、いわゆる冗長化構成にて設計することが一般的です。物理サーバーで冗長化を行う場合、サーバー本体だけでなく周辺のネットワークも冗長化する必要があります。しかし、EC2では、冗長化に必要なネットワークを仮想で構築できるサービスが提供されており、簡単かつ短時間でサーバーの冗長化を実現できます。

レンタルサーバーとAWS:自由度とコストのバランス

レンタルサーバーとAWSの違いは、自由度とコストのバランスに大きく影響します。レンタルサーバーは、一般的には共有サーバーであり、他のユーザーとリソースを共有します。これは、他のユーザーの行動がパフォーマンスに影響を与える可能性があることを意味します。また、レンタルサーバーは通常、一連のプリインストールソフトウェアと共に提供され、ユーザーはそれらの範囲内でしか操作できません。
 一方、AWSのAmazon EC2では、ユーザーは自分自身の仮想プライベートサーバーを持つことができます。ユーザーは自分のサーバーに任意のソフトウェアをインストールし、設定を自由に変更することができます。これにより、ユーザーは自分のニーズに完全に合わせてサーバーをカスタマイズすることができます。   しかし、この自由度とコントロールは、一定の技術的知識を必要とします。Amazon EC2を最大限に活用するには、サーバーの設定と管理に関する知識が必要です。これに対して、レンタルサーバーは、一般的には初心者にとって使いやすいとされています。
 また、Amazon EC2は従量課金制を採用しているため、使用量によってはレンタルサーバーよりもコストが高くなる可能性があります。しかし、AmazonEC2では無料の利用枠が提供されており、小規模な使用では非常にコスト効率が良いと言えます。
 以上のように、AWSとレンタルサーバーはそれぞれ異なる特性と利点を持っています。どちらを選ぶべきかは、ユーザーのニーズ、技術的なスキル、予算などによります。

AWSを活用したWebサーバー構築

インターネットの世界で情報を発信するためには、Webサーバーが不可欠です。そのWebサーバーを構築するためにAWSを活用することで、物理的なサーバー設備を用意することなく、手軽にWebサーバーの構築が可能となります。しかし、その一方でAWSを最大限に活用するためには、その特性を理解し、適切な設定を行う必要があります。

Webサーバーの役割とその重要性

Webサーバーは、インターネット上で情報を公開するための重要な要素です。ユーザーがウェブブラウザから特定のURLを指定してアクセスすると、そのURLに対応するHTMLファイルや画像ファイルなどをユーザーのウェブブラウザに送信します。これにより、ユーザーはウェブページを閲覧することができます。

AWSを活用する理由:コスト効率と信頼性

AWSを使ってWebサーバーを構築する理由はいくつかあります。まず、AWSは世界中にデータセンターを持っており、その規模と信頼性は非常に高いです。これにより、どこからでも高速にウェブサイトにアクセスすることが可能になります。
 また、AWSではEC2というサービスを使って仮想サーバーを立ち上げることができます。EC2では、物理サーバーを購入する必要がなく、インターネットを介して使用料を払うことにより利用できます。さらに、物理サーバーでは一度マシンスペックを決めてしまうとスペックを変更するのは大変でしたが、仮想サーバーであるEC2ではボタン1つで簡単にスペック変更が可能です。
 さらに、AWSの利用は初期費用が安く、利用開始までが早いというメリットもあります。また、災害対策も万全で、データが失われるリスクは低いです。これらの理由から、AWSを使ってWebサーバーを構築することは、初心者から経験者まで多くの人にとって有益な選択となります。
 ただし、AWSを活用する際には、費用が分かりにくい点や、機能が豊富すぎて使いこなせない点など、注意が必要です。また、AWSを活用することで、高いパフォーマンスを発揮することが可能です。さまざまなサービスがあるため、自社に合ったサービスを導入することもできます。

AWSでのWebサーバー構築のメリットとデメリット

AWSでのWebサーバー構築には、以下のようなメリットとデメリットがあります。

メリット

1. 初期費用が安い
AWSは既に準備が整っている環境を使用する形であり、マシンや機器を調達したり設置したりする費用がかからないため、初期費用は抑えられます。

2. 信頼性が高い
AWSは、多数の企業やユーザーが利用しており、仮にAWSにセキュリティの欠陥などがあった場合は、甚大な被害を及ぼす可能性があります。そのため、AWSはリスクに対する対策が十分にとられています。

3. 人的リソースの削減が可能
AWSを利用することにより、人的リソースの削減が可能です。AWSでのWebサーバー構築は、Webブラウザ上でクリックするだけで実施できるため、過剰な人的リソースが不要です。

デメリット

1. ランニングコストが高くなる場合もある
利用する機能やサービスによっては、ランニングコストが高くなります。システムの規模が大きければ、それだけ多くの機能や容量が必要になるので、費用は高くなるでしょう。

2. 使いこなすには知識が必要
AWSは世界中で利用される大規模なサービスであり、付加できる機能やメニューが豊富です。よって、使いこなすには、それなりの知識が必要となります。
 これらのメリットとデメリットを理解し、自社のニーズに合わせてAWSを活用することが重要です。

AWSを用いたWebサーバー構築のステップ

Webサーバーの構築は、その目的や要件により異なる手順が必要となりますが、AWSを用いた場合には一般的なステップが存在します。以下に、AWSを用いてWebサーバーを構築する際の基本的なステップを説明します。
 なお、本記事よりさらに詳しい構築のステップはこちらの記事をご確認ください。


AWSでウェブサーバを立ててみよう【AWS初心者向け】|基幹システムのクラウド移行・構築・導入支援のBeeX

株式会社Beex(ビーエックス)のエンジニアが執筆するAWSでウェブサーバを立ててみよう【AWS初心者向け】のページです。SAPなど基幹システムを中心としたエンタープライズシステムのクラウドインテグレーションを専業としています。

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1. AWSアカウントと仮想ネットワークの作成


AWSでWebサーバーを構築する最初のステップは、AWSアカウントの作成と仮想ネットワークの構築です。
 アカウント作成後、AWSのVPC(Virtual Private Cloud)サービスを使用して仮想ネットワークを作成します。VPCを使用すると、自社専用のプライベートなネットワーク空間をAWS上に確保することができます。 
 VPCと後述のサブネット、インターネットゲートウェイ、ルートテーブルはAWSアカウント作成時点でデフォルトのものが用意されていますが、自社専用のプライベートなネットワーク構築など要件によってはこれらを明示的に作成する必要があります。

2. サブネットの作成

VPC内にサブネットを作成します。サブネットはVPC内のIPアドレス範囲の一部で、EC2インスタンスなどのリソースを起動するためのネットワークです。

3. インターネットゲートウェイの作成

VPCにインターネットゲートウェイをアタッチします。これにより、VPC内のリソースがインターネットと通信できるようになります。

4. ルートテーブルの作成

VPC内のトラフィックのルーティングを制御するためにルートテーブルを作成します。

5. Webサーバーの設定:AWS EC2

次に、Webサーバーを設定します。これは、AWSのEC2(Elastic Compute Cloud)サービスを使用して行います。EC2を使用すると、必要なコンピューティングキャパシティをAWS上で提供することができます。EC2では、WindowsやLinuxなど、用途に応じてマシンイメージを選び「EC2インスタンス」を作成し、仮想サーバーとして利用します。

6. SSHクライアントソフトのインストール(Windowsマシンの場合)

EC2インスタンスにWebサーバーソフトウェアをインストールするには、EC2インスタンスに接続しての作業が必要です。Linuxの場合はSSHのクライアントソフトウェアを使って接続します。Windows用のSSHのクライアントソフトとしては、「Tera Term」などがありますのでインストールします。WindowsのWSLをお使いの場合はsshコマンドを使えます。Macの場合はOSに搭載されている「ターミナル」が使えますのでSSHクライアントソフトのインストールは不要です。
 なお、EC2インスタンスのマシンイメージによってはSSHクライアントを使わずに、AWSの機能であるEC2 Instance Connectを使って接続できます。

7. SSHを使ってインスタンスに接続とApacheのインストール

インスタンスを作成したら、キーペアを作成し、SSHまたはEC2 Instance Connectを使ってインスタンスに接続します。接続後、ApacheというWebサーバーソフトウェアをインストールします。Apacheをインストールすることで、EC2インスタンスはWebサーバーとして機能し始めます。

8. ロードバランサーの設定:AWS ALB

Webサーバーの設定が完了したら、次にロードバランサーを設定します。これは、AWSのALB(Application Load Balancer)サービスを使用して行います。ALBは、AWSが提供するロードバランササービスの一種で、クライアントからのリクエストをサーバーに割り振ります。ALBはパブリックサブネット上に配置し、AWSの管理画面(マネジメントコンソール)から必要な動作設定を行います。

9. 独自ドメインとDNSの設定:AWS Route 53

最後に、独自ドメインとDNSを設定します。これは、AWSのRoute 53サービスを使用して行います。Route 53を使用すると、ドメイン名の登録、DNSルーティング、および健全性チェックヘルスチェック機能をAWS内で一元的に管理することができます。Route 53では、外部から直接アクセスされるリソース情報(ロードバランサー)をパブリックDNSに追加します。
 以上の手順で、AWS上にWebサーバーを構築することができます。ただし、これらの手順は基本的なものであり、具体的な設定や本番運用にはさらに詳細な知識が必要となります。
※ALBとDNS設定は「サーバーを試しに立ててみたいだけ」という場合は必須な作業ではありません。

AWSでサーバー構築後の詳細設定と厳密な動作確認

AWSでサーバーの構築が完了したら、次に行うべきは詳細設定と厳密な動作確認です。これには、Webサーバーのカスタマイズと設定、サービスのテストと動作確認が含まれます。具体的には、タグの追加やセキュリティグループの設定などが必要となります。

 サービスのテストと厳密な動作確認

サーバーの設定が完了したら、次に行うべきはサービスのテストと厳密な動作確認です。これにより、設定が正しく行われ、サーバーが正常に動作していることを確認することができます。また、障害時の対応や機器バグ情報のトレース、OS等のバージョンアップなど、運用面での対応も必要となります。
 AWSの提供する「Amazon Inspector」を利用することで、アプリケーションのセキュリティの脆弱性の診断を自動で行えるサービスです。Amazon EC2に対してデプロイされたアプリケーションのセキュリティ対策を実施することができます。
 以上が、AWSでサーバー構築後の設定と厳密な動作確認の基本的な流れです。しかし、これらの作業は専門的な知識が必要となるため、自信がない場合は専門業者に相談することをおすすめします。

AWSサーバーの運用

AWSでサーバーの小規模且つ基本的な構築や設定は初心者でも取り組むことができますが、その成果は適切な運営に依存します。運営の主要な要素を理解し、それを適用することが必要です。

AWSサーバー運用と監視

AWSサーバーの運用には、物理的なインフラストラクチャの管理はAWSが担当しますが、OSレイヤー以上の責任はユーザーに帰属します。これにより、オンプレミス環境と比較して保守・運用作業の負担が軽減されます。しかし、システムの健全性やリソースの使用状況など、システムが適切に動作しているかどうかは、ユーザーが監視する必要があります。どのような監視を実施すべきか?アラート発生時の対応はどうするのか?システムが停止といった重大な事態以外にも、障害の前兆やサイジング、コストなどの観点から把握しておくべき情報は何か?などを考慮し、適切な知識と理解を持つことで、AWSサーバーの運用をスムーズに行うことが可能になります。

AWSサーバーのセキュリティ

AWSは最新のセキュリティを提供し、全世界の規制機関の厳格なコンプライアンス要件に準拠しています。しかし、それだけでは不十分であり、ユーザー側でも適切なセキュリティ対策を講じる必要があります。これにより、ユーザーは安心してセキュアな環境を活用することができます。クラウドサービスは柔軟性や自由度が高い反面、設定を誤ると予期しないセキュリティホールが発生する可能性があります。また人的操作ミスによる内部セキュリティリスク、外部からの攻撃によるセキュリティリスクも考慮をする必要があります。

AWSサーバーのパフォーマンスとコスト効率の強化

AWSの技術を活用することで、事業規模の拡大に応じてリソースを迅速に拡張することが可能です。また、従量課金制度により、無駄なコストを削減することができます。使用状況に応じてはオンプレミスよりもコストを大幅に削減できる場合もありますが、適切な管理がないと思わぬコスト増大のリスクも存在します。例えばデータの転送量など、予期せぬコストが発生していないかを監視することが重要です。AWS BudgetsやAWS Cost Explorer、請求ダッシュボードなど、コスト管理に役立つサービスも用意されています。また、あらかじめリソースを予約しておくことで料金が割引されるリザーブドインスタンスなど、割引サービスも利用すると良いでしょう。

これらの要点を押さえ、適切な知識と理解を持つことが重要です。

AWSでサーバー構築:自社でやるか、外部に頼むか

AWSでサーバーの構築を自社で手掛けるか、それとも外部の専門家に委託するか、それぞれの選択には独自の利点と欠点があり、自社の具体的な状況やニーズによって、最適な道筋は大きく変わります。次のセクションでは、自社構築と外部委託のそれぞれの利点と欠点、そして外部委託を選択する際の注意点と業者選定のポイントを詳しく解説します。

自社構築と外部委託のメリットとデメリット

AWSでサーバーの構築を外部に委託する場合、その最大のメリットは以下のようになります

1. 最新技術の保有
 開発企業はAWSに関する最新技術を保有していることが多く、AWSが頻繁にアップデートされるため、自社で全てを追いつくのは困難です。最新技術を保有している開発企業に任せることで、スムーズに構築が可能となります。

2. エンジニアの採用・育成コスト削減
 AWSでサーバー構築等を自社で行う場合、AWSの知識を備えたエンジニアを採用する必要があります。しかし、クラウドサービスのスキルを持つ人材は他企業も欲しているため、採用が難しく、採用コストも高くなる可能性があります。さらに、エンジニアを採用した後の育成コストもかかります。これらを考慮すると、AWS構築を外注する方がトータルのコストが安くなる可能性があります。

3. 自社業務への集中
 AWSでサーバー構築を外注することで、自社はサービス開発やサービスの強化、セールス・マーケティングなどに注力することが可能となります。これにより、集客力アップや売上アップに繋がる可能性があります。

4. 構築・運用コストの軽減
AWSで自社のシステム構築・運用ともに業務委託する場合でも一定の費用はかかりますが、自社の人材で対応するよりもコストは大幅に軽減できるでしょう。構築に必要なエキスパートの人材獲得や育成、運用面での24時間365日監視を自社のみで実現しようとした場合、膨大なコストが必要となります。

5. 自社リソースを本業に集中
業務委託によって、AWSに関わる自社の作業は大幅に削減されるでしょう。それによって自社リソースを本業に集中させることができ、生産性の向上も期待できるでしょう。

外部委託する際の注意点と業者選定のポイント

AWSでサーバーの構築を外部に委託する際には、以下の点に注意することが重要です。

1. 業者の信頼性と実績が確かであるか
業者が過去にどのようなプロジェクトを手掛けてきたか、その結果はどうだったかを確認することが重要です。また、業者が持っている技術資格や認定も重要な判断材料となります。特に、AWS構築実績が豊富な企業を選ぶことが推奨されます。


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2. 円滑にコミュニケーションをとれるか
外部業者とのコミュニケーションがスムーズに行えるかどうかも重要なポイントです。プロジェクトを成功させるためにプランの提示や、進行状況を適切に共有し、問題が発生した際に迅速に対応できる体制があるかどうかを確認することが必要です。

3. コストメリットがあるか
業者によっては、初期費用だけでなく、維持費用や追加の費用が発生する場合があります。そのため、全体のコストを把握し、予算内に収まる業者を選ぶことが重要です。また、AWS構築を外部に委託することで、エンジニアの採用・育成コストを削減できるだけでなく、運用コストも軽減できる可能性があります。これにより、全体的なTCO(Total Cost of Ownership)を削減できる可能性があります。
 最終的には、これらの要素を総合的に考慮して業者を選ぶことが重要です。信頼性と実績、コミュニケーションのスムーズさ、そしてコスト。これら全てがバランス良く満たされている業者を選ぶことで、AWSサーバーの構築はスムーズに進行し、長期的な運用も安定します。
 AWSでサーバーの構築は、自社のビジネスに大きな影響を与える重要な決定です。自社での構築と外部委託、それぞれには一長一短がありますが、自社のニーズとリソースをしっかりと理解した上で、最適な選択をすることが求められます。そして、その選択がビジネスの成功に大きく寄与することでしょう。

ビジネスの成長を支えるBeeXのAWSソリューション

BeeXは、AWSの専門知識を活用して、AWS環境の構築、システム開発から運用までの一連のプロセスをスムーズに進めることができます。 その高い専門性により、お客様が本来のビジネスに集中することを可能にし、AWSに関する悩みから解放します。 


 AWS環境の構築においては、お客様のニーズに合わせた最適なクラウドインフラストラクチャーを選・提供し、効率的且つコストを最適化したシステム構築を実現します。 また、BeeXはマネージドサービスプロバイダー(MSP)として、クラウドシステムの運用・保守において高度なサービス品質を提供します。クラウド環境の監視、障害対応、最新の技術導入など、お客様のビジネスを安定的にサポートします。AWSのライセンスリセールも行い、ライセンス管理の負荷軽減だけでなくコスト削減にも貢献をします。


 BeeXは多くの企業や組織に対してクラウド構築、ライセンスリセール、MSPのサービスを提供しており、豊富な実績と信頼性を持っています。 多くの企業が直面する課題を解決するためのソリューションを提供し、それぞれの企業のニーズに合わせた最適なAWSの利用方法を提案し、ビジネスの成長を支援しています。 
 以上のように、BeeXはクラウド構築、ライセンスリセール、MSPにおいて、専門性、柔軟性、高品質なサービス提供しています。これらの強みを活かして、BeeXはお客様のビジネスを最大限に支援します。
 詳細は、BeeXのAWSソリューションページをご覧ください。


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まとめ

本記事では、AWSを活用したサーバー構築(本記事ではWebサーバー)の全体像から具体的な手順、そして成功への要点までを包括的に解説しました。また、BeeXのAWSソリューションとその具体的なクライアント事例を通じて、企業のIT環境強化とビジネスの成長支援についても詳しく紹介しました。
 これらの情報を通じて、AWSサーバー構築の理解を一層深め、自社のIT環境を最適化し、ビジネスの成長を実現していきましょう。
 こちらのブログにAWSに関するTipsを多数公開しておりますので、あわせてお読みください。


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