SAP環境でWindows Server 2016がサポートされました。

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bxadm

SAP環境でWindows Server 2016がサポートされました。

目次

本件、いつ出るかを待ち望まれていた方は多いのではないでしょうか?
該当SAP ノートはこちら。
SAP Note 2381479 – SAP Systems on Windows Server 2016
変更履歴を見る限り更新頻度は高いですし、Note内にも随時Updateしていく旨明記されておりましたので、しばらくは英語で見ておいたほうがよいかと思います。
今回はNoteではなく、MS社のSAP関連Blogにある下記記事をベースに書いてみたいと思います。
Windows 2016 is now Generally Available for SAP 

SAPでサポートされるWindows 2016の種類

SAPでサポートされるのは、Windows Server 2016 64bit LTSB with full GUI(Desktop Experience)になり、Editionとしては、DatacenterとStandardの2種類になります。
さらっと書いてありますが、実体を正確に理解するためには、Windows Server 2016のEdition、Install Option、Deployment Modelの3つを理解する必要があります。詳細は下記を参照してください。 

Edition

Windows Server 2016 には主に次の 3 つのエディションがあります。

  • Datacenter: 今後も無制限の仮想化を必要とする企業向けのエディションで、Shielded Virtual Machines やソフトウェア定義ストレージ、ソフトウェア定義ネットワークなどの強力な新機能を提供します。
  • Standard: 限定的な範囲での仮想化と堅牢な汎用サーバー オペレーティング システムを必要とする企業向けのエディションです。
  • Essentials: ユーザー数が 50 以下の小規模な企業向けのエディションです。
    なお、Windows Server 2016 の価格およびライセンス体系はこちらを参照してください。

Install Option

Standard、Datacenter の2つのeditionには、下記の3つのインストールオプションがあります。

  • Server with Desktop Experience: 旧称は Server with a GUI で、ローカル UI が必要なアプリやリモート デスクトップ サービス ホストに最適なユーザー エクスペリエンスを提供します。このオプションには Windows クライアントの完全なシェルとエクスペリエンスが含まれていて、Windows 10 Anniversary エディションの Long Term Servicing Branch (LTSB) との整合性が確保されています。また、サーバー用 Microsoft 管理コンソール (MMC) およびサーバー マネージャー ツールをローカルで使用できます。
  • Server Core: サーバーのクライアント UI が付属しておらず、軽量なインストールで大半のロールと機能を実行できます。また、リモートから使用可能な MMC やサーバー マネージャーが含まれていませんが、タスク マネージャーなどの一部のローカル グラフィック ツール、およびローカルとリモートでの管理に使用可能な PowerShell が含まれています。
  • Nano Server: コンテナーやマイクロサービスを基盤とする「クラウド ネイティブ」なアプリケーションを実行する軽量オペレーティング システムに最適です。このオペレーティング システムはフットプリントが非常に小さい OS で敏捷性とコスト効率に優れたデータセンターを運用する場合にも使用できます。このサーバー オペレーティング システムには GUI が含まれていないため、Core PowerShell や Web ベースのサーバー管理ツール (SMT) を使用してリモートから管理するか、または MMC などの既存のリモート管理ツールを使用します。

Deployment Model

Windows Server 2016製品は以下の2種類のDeployment Model が提供されています。

・Long Term Servicing Branch(LTSB)

・Current Branch for Business(CBB)

Long Termと書いてあるとおり、こちらは製品保守期間に関わります。従来のWindows Server で提供されていた”5+5″モデル、即ち5年間のメインストリームサポートと5年間の延長サポートが提供されるというものです。Windows Server 2016にもこの考え方は引き継がれており、Server with Desktop ExperienceまたはServere Coreのインストールオプションを利用してWindows Server 2016をフルインストールしたお客様は、このサービスエクスペリエンス(*注)を引き続き利用することが出来ます。*注:Long Term Servicing Branch(LTSB)と呼ぶ。Current Branch for Businessとはクラウドベースの短期間の開発ライフサイクルに対応した、新機能が継続的に提供されるもので説明は割愛します。なお、詳細はこちらを参照してください。

SAPカーネル

SAPカーネル7.21_EXT、7.22_EXT、および7.49カーネル以上がWindows 2016でサポートされます。7.22_EXTまたは7.49のいずれかを最新世代のカーネルとして実行することが推奨されています。7.22_EXTはSAP_BASIS 7.00と完全に下位互換性がありますので、NetWeaver 7.00〜7.31アプリケーションは、最新の7.22_EXTカーネルで実行できます。
現時点では、SAP JVM 4.1が必要なSAP Javaベースのコンポーネントは、Windows 2016ではサポートされていません。現在、SAP JVM 4.1の有効期間は終了しており、Windows 2016では検証されない可能性があります。Windows 2016でサポートされるには、Javaベースのシステムが7.30以上である必要があります。
以下のスクリーンショットは、SAP PAM選択画面と、Windows 2016でサポートされているサポートされている7.2xベースのカーネルを示しています。

参考LINK:SAPのバージョンとカーネルリリースの関係を理解する

サポート対象のデータベース

Windows 2016は以下をサポートします:
SQL Server 2012,2014,2016以降
DB2 11.1以降
Sybase 16 SP2以降
MaxDB 7.9
Hana 1.0 SP12およびHana 2.0 SP00クライアントコンポーネント
(HANAがWindows2016上で動くわけではありません)
Oracle 12cは今後サポートされる予定とのことです。

Windows 2016 Hyper-Vは現時点サポートされていません

2017年3月時点でWindows 2016 Hyper-Vシナリオはサポートされていません。Windows Server 2016の変更により、Hyper-V 2016上でSAPアプリケーションをサポートされておらず、Microsoftから適切なソリューションが提供されるまで延期されています。 状況がアップデート次第、Note 1409608 – Virtualization on Windows が更新されるとのこと。

Windows 2016に必要なSAPノート

Windows 2016にインストール際に重要となりそうなノートは以下の通りです
2356977 – Error during connection of JDBC Driver to SQL Server:
2424617 – Correction of OS version detection for Windows Server 2012R2 and higher
2287140 – Support of Failover Cluster Continuous Availability feature (CA)
1869038 – SAP support for ReFs filesystem: Windows 2016以降のNTFSの代わりにReFSを使用することがサポートされています(現時点ではSAPアプリケーションサーバーとSQL Serverのみ)
2055981 – Removing Internet Explorer & Remotely Managing Windows Servers:
1928533 – SAP Applications on Azure: Supported Products and Azure VM types
2325651 – Required Windows Patches for SAP Operations
2419847 – Support of Windows in-place upgrade in Failover Cluster environments 

Windows 2016のメリット

Windows 2016の新機能としてSAP環境で有効なソリューションとしてサーバ間のストレージレプリケーションを行うストレージレプリカ(記憶域レプリカ)機能があります。
ストレージレプリカでは、サイト間でフェールオーバー クラスターを拡大できるだけでなく、障害復旧用にサーバー間またはクラスター間で記憶域にとらわれずにブロックレベルで同期レプリケーションを行うことができます。 同期レプリケーションは、クラッシュ前後の整合性が維持されるボリュームを使用した物理サイト内のデータのミラーリングを実現して、ファイル システム レベルでデータがまったく失われないようにします。
いままでこのような機能は3rdパーティ製品やHW製品などで実現していましたが、OSの標準機能として実現されました。本機能のメリットをいかせそうなのは、AWSやAzure上での高可用性構成を組む場合です。
AWSやAzureなど共有DISKをもたないパブリッククラウド環境において高可用性構成を組むには3rdパーティ製品を組み合わせて構築する必要がありましたが、今後はOS標準機能のみで構築できそうです。
ストレージレプリカについてはこちら
3rdパーティ製品の組み合わせでClusterを組むパターンとして「Sofnasを使ったAWS上のクラスター構成」については、先日本ブログで取り上げておりましたのでご参考までに。

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